合同勉強会「NEXTLAB.」2021年10月の内容を一部紹介します
ネクストメディアの坂上です。
毎週水曜日に開催している合同勉強会「NEXTLAB.(ネクストラボ)」の 2021 年 10 月の内容を紹介します。
2021年10月の勉強会のテーマと、参加者の反応
10 月の勉強会は下記の 4 回でした。
実務で行っている検索エンジン経由のWeb集客や、数値目標(KPI)の設計方法の他、坂上が直近で参加した日本広報学会での学びの共有などを行いました。
日本広報学会での学びを共有した第169回では、海外の事例を自己革新にどう活かすか?と議論が白熱した印象です。
また第171回は、市民団体や NPO さん向けに行ったセミナーの内容を圧縮してお話しました。
- 第168回:Google Search Console で計測する集客力とブランディング力
- 第169回:DX の本質と自己維新
- 第170回:KPI の設定と設計
- 第171回:非営利活動の価値と広報
今後も、仕事の現場で実際に感じたことや、工夫したことをタイムリーに共有し実務へフィードバックする場として、勉強会を活用していきたいと思います。
※参加者個人が特定されないよう、参加者のコメントは抜粋、編集を入れています。
第168回:Google Search Console で計測する集客力とブランディング力(2021/10/6)
概要
仕事として、Webサイトの SEO 改善プロジェクトをいくつか行っていますが、勉強会でサチコ(Google Search Console)を取り上げていませんでした。まだ検証中、実験中のものも多いですが、サチコの活用方法について共有し意見交換できればと思います。
参加者の反応
「地域によって呼び方が違う商品に対する対策も、EC サイトで全国販売するなど場合によっては大事になってくるなと勉強になりました。」
「ユーザーの使用するクエリ(検索キーワード)を、どうグループ化して意図を掴むかが大事だと思うので、分類の視点や精度を磨きたいと思いました」
「Search Console から分析した結果をもとに SEO の施策を立てて進めていく話が、とても興味深かったです。質問もさせていただきましたが、目的達成に関係のないキーワードで上位表示され閲覧数が増えても、本来の目的からするとノイズになってしまうのはもったいないし、分析や提案の時には気を付けないといけないとわかりました」
「ユーザーにとって有益な情報を届けられる Web サイトを作ることが SEO の評価につながり、収益にもなれば双方良しなので、品質の高いコンテンツ作りをもっと学んでいければと思いました。UGC についても興味があるので、もっと深く学んでいきたいです」
「Web サイト全体の評価と個別の Web ページの評価の関係性に興味が湧きました。ディレクトリ毎にページを区切った時に、評価の低いページがあるとサイト全体の評価も下がる可能性があると知ることは、制作時点でも必要な視点だと思いました。コーポレートサイトとは別に、サービスサイトを新規で立ち上げる際は、別ドメインで切り分けるべきかなど掘り下げて考えてみたいです」
第169回:DX の本質と自己維新(2021/10/13)
概要
先週末、日本広報学会の全国大会がありました。
コーポレート・コミュニケーションと DX による経営革新と人材教育が大きなテーマで、 大変参考になったので、皆さんと共有し自社や自分に当てはめて考える機会にできればと思います。
参加者の反応
「Netflix、amazon、ウォルマートのそれぞれの事例、おもしろかったです。これらの会社の考え方や戦略から学んで、自分たちはどう進化していくべきなのか、話し合いたいです」
今までの勉強会や実際の仕事の中で、情報を集めることの大切さを痛感しています。また実際に情報を集めてくること、まとめ上げることの難しさは、大切さを知るだけでなくスキルが必要だと最近改めて感じます。
「NETFLIX さんが初めは DVD レンタルからスタートしているということを初めて知り、驚きました。
実力不足に危機感を覚えていますが、得た経験を活かして、次へ次へと、組織としても個人としてもステップアップしていかなければいけないと思いました。
自分の視野を広げるために、勉強会や研修を通して、小さなことからでも前へ成長していきたいと思いました」
「DX の捉え方に個人差があり、自己維新と捉えられるところまでたどり着けている人は、それほど多くないのかも?と感じました。
私の周りでは、そもそも DX ってなんだろう…とボンヤリしている人も多いような気がします。私自身、IT 化できるものはどんどん IT 化して、便利に効率的にしていければいいのかな?くらいの捉え方でした。
Web に関わる仕事をしている以上は避けては通れない問題・課題もあると感じているので、自分の中に落とし込んでいきます」
「『DX=単なる IT 化』ではなく『DX =自己維新』であるという考え方は、自分にとっては大きな気付きでした。
Netflix を例に、経営者の価値観やビジョンがその組織を創ると話されていましたが、なんとなく日本人は、協調性・曖昧さ・空気を読む・波風立てないのような特徴?国民性?があり、これが DX が進んでいない原因のひとつなのかなと考えました。
また、私のように『DX=単なる IT 化』だと思いこんでいる企業が非常に多いと思うので、これでは問題意識も低いだろうと思います。
ウォルマートの DX 化の話では、固定観念に囚われている自分を再認識しました。スーパーから広告のプラットフォームへという発想の転換には、日頃から情報のアンテナをはっていて、問題意識を高く持ち、様々な角度から物事を視て、可能性を否定しない…いろいろな要素を持ち合わせていないとできないと思いました」
「コーポレート・コミュニケーションと DX をアカデミックに突き詰めている人たちも、最終的には個人の成長マインドセットという人間の本質的な部分が重要である、という結論に戻るんだなと思いました。
話を聞けば、確かにそれは当たり前というか、自己維新できる個々やチームは変化の時代に強いと思います。
また、『すべての会社がメディアカンパニーを目指すべき』という話は、その通りと思うと同時に、自分たちが向き合うべき大きな課題だと思います」
第170回:KPI の設定と設計(2021/10/20)
概要
様々な数値データが取得できる Web サイトや SNS、広告などのデジタルツールですが、実際に「事業目標(KGI)に対して、KPIを設定してください」と言われると、どのように考えたらいいか分からないともいわれます。
今回はケーススタディ的に、KPI の設定と設計の流れを いっしょに確認できればと思います。
参加者の反応
「解説、とてもわかりやすかったです!如何にクライアントの事業や体制を理解して、活用できるようにするかが大事ですね。自社サイトも KPI を設計・設定して継続的によくできるようにしたいです」
「Web サイトのアクセス解析・ユーザーの行動経路の確認はもちろん、それぞれのサイト内のページがどういう意図で配置されているのかを理解し、それぞれの因果関係を見極めないと、何が適切かは導き出せないと思いました。クライアントの状況を把握するためのヒアリングも重要になってくると思いました」
「社内向けや、クライアント企業さま向けに、マーケティングキャンバスのワークショップをやってもいいのではないでしょうか。ワークショップ形式だと、やりながら理解が深まるように感じました」
「採用を例にした KPI 設計の話、とてもわかりやすかったです。
わかりやすかったとはいえ、自分にはまだまだ知識も経験も少なく 3 割くらいしか吸収できていないような気がします…。自分でも勉強をして、勉強会での学びをもっと深いものにしていきたいです」
「本日も具体例を含めたお話、ありがとうございました。非常に分かりやすかったです。
目標設定の成功因子を仮説で設定するのは非常に難しく、一時的に例え成功したとしても逆算できない以上、次回もそれで成功するとは限らないのがこのパラメータ設定の難しいところだと思います。
例で挙がっていた新卒の採用率を上げる指標として、学校訪問の回数がパラメータになりそうですが、訪問者の説明スキル、洗練度、もしかしたら容姿なども関係するでしょう。そしてそのような分かりやすいもの以外に恐らく無限にありそうな因子を、有限でしかも人間が認識できるところで限定してしまうと、因子の適切さも疑わしくなると思います。
KPI という考え方を、単純に Web サイトやシステムをどうするかという観点からしか見ないと、顧客向けのソリューションとしてはかなり近視眼的な考え方になってしまうと思います。ICT は成功要因のひとつの因子でしかなく、顧客ビジネスを成功に導くには、顧客業務の理解やチラシ配布などのアナログな施策も重要で、それらを組み込んだ形でKPIを探ることができれば、目標達成の精度も上がるのではないかと思いました」
「KPI と KGI が初めて知るキーワードだったので、調べながら聞かせていただきました。
他の参加者の質問を聞いて、正しい KPI の設定には、そもそもの目的や目標を理解し、ゴール設定が適切化を確認することも必要なんだなと思いました。
また、それをするには、顧客の事を深く理解しておくことも必要であり、顧客へのヒアリングの大切さを理解しました。
顧客が本当に必要とする成果は何なのか、普段から考えることを心がけようと思います」
第171回|非営利活動の価値と広報(2021/10/27)
概要
NPO や市民活動団体さん向けの広報・マーケティング講座に登壇することになりました。
今回はその一部を抜粋し、非営利団体や非営利活動の位置づけと、本来営利を目的とする企業との関係について一緒に考える時間にできればと思います。
参加者の反応
「今回の勉強会は “価値” について再度考え直す機会となりました。
どんなに良い商品やサービスでも、価値を決めるのはそれを使用した人であり、届けないと何の意味(価値)もない。だけど、届けるためには、存在を知ってもらう必要がある。
これを聞いたときに、Web サイトの価値を考えました。作っただけの状態では価値はなく、活用して知ってもらって、コンバージョンがあって、Web サイトを作った意味(価値)ができる。全く同じではないと思いますが、根本的な部分は共通してるなと感じます。知ってもらうための工夫や仕掛けがいかに大切なのかを再認識しました。
また、最後のほうに「競合他社」はどこなのかを考えるという話がでてきましたが、まだ私はその業界で絞って考えてしまう癖があり、もっと広い視野が必要だと反省です。
たくさんフレームワークがありますが、どれを使うべきなのか…いつも選択肢の多さから思考停止してしまい行動(実際に自分の頭で考える)せず終わってしまっています。時間を作り、じっくり考えてみます」
「価値とは何か…のお話、とても興味深かったです。
自分たちの会社や事業を広報の視点で考える時間を、社内で取れたらと思います」
「本日もありがとうございました。『物の価値を知ってもらうには、その前に相手に価値を想像して貰うことが大切』というお話、自分自身も商品を購入する際に届いた後のことを想像して、届いてもないのにテンションが上がったりするな~と納得しました。
今までそんなことを意識してなかったですが、スッと自分の中に入ってきて気づかされました。
『お客様の伝えたいを伝える』仕事の難しさと素晴らしさを実感しました。自分もクライアントさんの商品等を紹介する際、そして自分自身を営業として売り込む際にもこの言葉を意識して行動したいと思います」
「SNS が普及し、一人一人のユーザーの持つ声の力が大きくなっていると感じています。ただ確かに、話題になったからといって、全てが上手くいくわけではないと思います。『何を、どのように伝えてどうなって欲しいのか』発信する企業側としては、当たり前のことではありますが、この部分をより引き締めて考えていきたいと思います」
「営利・非営利問わず、社会的課題を解決したく活動している人の中には、熱量があり意思の強い方が多いのではと感じます。
強い意志を持って活動できることは素晴らしいと思っていますが、よかれと思って活動されていることがズレてしまっている場合、それを指摘しようにもやはり意思が強いとなかなか聞き入れてもらうことが難しい場合もあり、スキルを要すると感じています。
以前同席した打ち合わせの場で、坂上さんはクライアントが効果的でない施策を出された際に、空気を悪くすることなく、効果的な表現方法や施策を提言されていて、本来解決したい課題に対して最適な施策を議論できる方向に、話をまとめることができていたので、すごい!と思いました。
一朝一夕ではなかなか身につかないとも思いますが、相手の気持に寄り添いながらも、説得力ある説明ができるようになりたいです」
「可処分所得・可処分時間・可処分精神について、ちょうど家族とも話していたのでタイムリーでした笑。
広報・マーケティングを考えるには、働き方、組織のあり方など広範囲が対象になるのですね」
いっしょに学びましょう
ネクストメディアでは、クライアント企業のマーケティング責任者さまや Web 担当者さまに伴走、Web 活用や情報発信の体制づくり、ノウハウ構築をお手伝いしています。
また代表の坂上は、経営者 / Web担当者 / マーケティング担当者 / 広報担当者 / クリエイター / 大学生 / 高校生向けのセミナーや勉強会の登壇を行っています。
興味を持ってくださった方は、お気軽にお声がけください。