合同勉強会「NEXTLAB.」2021年8月の内容を一部紹介します
ネクストメディアの坂上です。
毎週水曜日に開催している合同勉強会「NEXTLAB.(ネクストラボ)」の 2021 年 8 月の内容を紹介します。
2021年8月の勉強会のテーマと、参加者の反応
8 月の勉強会は下記の 4 回でした。
データ分析や、Webサイトや広告の成果を計測したり、改善のPDCAを回しながら運用を効果的に行っていくための体制づくりの事例を取り上げながら、数字目標を立ててチームで運用するためのあれこれを学ぶ時間となりました。
数値データの見方やツールの使い方を知るのも大事ですが、データを見て改善活動を起こすのは「人」です。質疑応答の時間では、組織の課題にまで踏み込んだ議論が交わされました。
Googleアナリティクスの分析やデータの活用は、実際に仕事で直面するも、なかなか苦労している参加者が多いようで、普段よりも質問やコメントが多かった印象です。
- 第159回は、Google アナリティクス Tips
- 第160回は、解析品質を担保するコーディング
- 第161回は、組織の課題に踏み込むディレクション
- 第162回は、人の行動に影響する目標設定
今後も、仕事の現場で実際に感じたことや、工夫したことをタイムリーに共有し実務へフィードバックする場として、勉強会を活用していきたいと思います。
※参加者個人が特定されないよう、参加者のコメントは抜粋、編集を入れています。
第159回|GoogleアナリティクスTips(2021/8/3)
概要
6月〜8月にかけてデータ分析のお仕事が重なり、 改めてクライアントから質問されたり、分析結果を活用するにあたって、正しい理解が必要と感じるシーンが多かったです。
皆さんは、アクセス解析やデータ分析を自信をもって行えていますか?
ちょっと雑多になるかもしれませんが、今回は「Tips」形式で、データを見るヒントを共有できればと思います。
参加者の反応
「改めて、Webサイト制作の前後の「戦略・企画・設計」と「体制づくり・仕組みづくり・マネジメント」の重要性を感
「Googleアナリティクスでよく見る基本的な指標に対して、定義と実際の数字、間違えている可能性をそれぞれ説明いただいたので、非常にわかりやすかったです。
知識が必要なのは前提ですが、最後に話されていたクライアントの事業に対してどのような姿勢で数字を見るかというのは確かに最も重要だと感じました。
成果を追う姿勢であれば、セッション数やPV数だけの数字だけを記載したレポートにはならないと思います(笑)
それは分析だけでなく仕事全体で通じるものなので、身が引き締まりました。」
「わかっているつもりが、いざ他人から質問されるとうまく説明できないことが多いなと、勉強会を通して改めて感じました。お客様に聞かれたとき役に立てるように、後輩ができたときに教えられるようにと、意識レベルを上げていきたいと思います。」
「とりあえず Web サイトを作らなくてはいけない!見た目のいい Web サイトに変えたい!と意気込んで、完成した後のことまで十分に考えられていないケースが結構あると思います。 勉強会を重ねるごとに、自分が仕事で活用するというよりも、試験に合格するために一通り暗記していたような状態だったと反省です。
思い出す機会・活用する機会が少ないと、どんどん忘れてしまいそう…」
「本日もありがとうございました。
直帰率のお話を聞いたときに『%が低いほうがよく読まれているので良いのでは?』と思っていましたが、初期設定時の間違いであったり、コンテンツの問題の可能性もあり、数字だけでは判断ができないというのが分かりました。」
「クライアントさんが『どんな効果を望んでいるのか』をしっかりと理解していれば、どこが間違っているのか「あたり」を付けやすくなるので、ヒアリングと情報の整理をきっちりとすることが大切だと思いました。
とても勉強になりました!」
「私は前職が医療関係なのですが、医療業界でも『基準値を知らないと異常に気づけない』と言われたことがあり、それを思い出しました。
言葉は知っていて、その言葉の意味も理解している。でもどうやって使うかは知らない…ではなんの意味もないなと改めて感じました。いっぽうで、今のレベルで全てを理解しようとするのは難しいとも思いました。まずは『言葉の意味を知っている』レベルにならなければと思います。」
「Google アナリティクスの設定がおかしいサイトに遭遇するケースは多いですし、まだまだ埋もれていそうです。
うちで構築をしてないサイトの運用や改善をサポートする際は、分析する前のチェックが必要ですね。」
「ホテル・宿泊施設の分析の視点や事例は、自分も同様のことを経験したきたので、共感することだらけでした!」
第160回|解析品質を担保するコーディング(2021/8/11)
概要
企画職(プランナー)は、着想や情報をまとめる仕事をしているともいえます。
前回話しきれなかった、Googleアナリティクスにおける混同しがちな 2 つの指標の解説を皮切りに、アクセス解析業務の現場における、Webサイト制作時のエンジニアとディレクターとの連携の重要性について取り上げたいと思います。
他社さんの制作したサイトを解析すると実力や、姿勢が丸裸になる印象があるため、自分たちも気を引き締めたいですね。
※今回は、珍しく Web サイト制作時の html コーディングを取り上げました。「そもそも Webサイトとは、どういうものなのか?」という話から、インターネットがこれだけ世界中に広まった背景、運用や解析における正しいコーディングの重要性について、エンジニアの職種の皆さんとも活発な意見を交わす回になったと思います。
参加者の反応
「ここ最近、他社さんが制作したサイトの検収や改修をする仕事が増えていますが、私たちも指摘されないようなレベルではよくないので、品質基準をドキュメント化して、品質を保つようにしたいと思います!」
「strongタグとbタグのような、一見、役割がかぶっているようなタグがあるのは、マークアップしたものを誰が見ても意味がわかるようにするためだと思っていました。なので、ある程度理解のある人がコーディングすれば、誰が作っても一緒ではないか?と思っていたのですが、違いました(苦笑)。
その後の解析までに影響がでるのは知らなかったです。大変勉強になりました。」
「Webサイト制作、広告運用、アクセス解析、それぞれに必要な知識が個別にあって、関連づけて運用できる&提案できる業者さんは、まだまだ少ないのかも知れないですね…。知識や視点がなければ、Webサイトを作っただけで満足してしまうことも多いと思います。」
「制作者側の技術や知識に左右されると思うと、自分も知識を持っていないと外注するときなど後々困ったことになってしまうと思いました。自分もまだまだわからないことが多いのでなんとも言い難いですが、わからないからとなんでも安易に丸投げしてしまうのは危険だなと思いました。」
「Web 制作会社から、事業会社のWeb担当者に転職し、自社サイトを運用する経験をしたので、今回の勉強会の話はうなずくポイントが多かったです。
Web 制作をしていた時代は、見た目が問題なく組み上がっていたら上手くできている?と思ってしまっていたので、今回、html のマークアップやパーマリンクの付け方の大切さ、解析ツールに正しい数値がストックされない危険性など、実例をもとに伺えてよかったです。」
「SEO の基本として、Title、Description が重要であると今は理解していますが、前職では重要視していなかったので、耳が痛い話でもありました…。今は改めて、その重要性、そして html がマークアップ言語であるという基本を認識しています。
改善を前提として、改善のための分析可能性を意識した Web サイトを制作する。成果を出すための Web 制作であるはずなので、その視点を持つことは基本であり重要だと思いました。」
第161回|組織の課題に踏み込むディレクション(2021/8/18)
概要
会社の情報を発信するメディアである Web サイト。その会社の魅力を引き出し、効果的な情報掲載や発信を行うためには、クライアントの組織内に散らばる情報を集める必要があります。
また売上につながる施策を提案する際には、 体制・人材を含む組織の課題にぶつかることもあるのではないでしょうか。 近年注目されている「人材と組織」の手法から、 組織のメカニズムを考えてみたいと思います。
参加者の反応
「自分が所属する組織の成り立ちを意識することも大事ですが、お客様も組織に所属しており、悩んだり立ち止まったりすることがある。それを頭に入れておくだけで、いまこういう状況だと思うからこうしてあげよう、とサポートできることもあり、お客様との信頼関係も築けるのではないかと感じました。」
「色々と考えさせられる内容で、難しいなと感じました。
それぞれの現場でそれぞれの困りごともあるだろうし、人それぞれ価値観も違って難しいですが、リーダーがしっかり先を見据えて考えて、コミュニケーションを取りながら、みんなを目標達成に向けてまとめていく必要があるんだろうなと思いました。」
「決裁権を持っていない担当者さんが窓口となる場合、担当者さんが困ってしまわないよう、クライアントの組織構造を理解して働きかける。今まであまり意識できてなかったので、気をつけて行動したいと思います。」
「上司が何を考えているかを考える、上司と部下では見えている景色が違うというのは心に留めておきたいです。自分がその立場にならないとわからないこともあるとは思いますが、想像力を働かせ考えることに意味があるのかなと思います」
「自身の立ち回りとして、目の前の担当者に寄り添う傾向があると感じました。それが必ずしもプラスに働く場面ばかりではなかったと思い返していました。
決裁者と直接やりとりしている場合は、組織の意向と間違うことはありませんが、担当者レベルの意見と組織の意向にズレが発生している場面で、もう少し自分にもできることがあったな…と聞きながら振り返っていました。
クライアントのビジネスの成長させる主題を忘れないようにしたいと改めて思いました。」
第162回|人の行動に影響する目標設定(2021/8/25)
概要
皆さんの仕事における目標はなんですか?
営利企業で働く以上、売上目標は必要です。では、僕たちは全員、売上達成を目指せば良いのでしょうか。
KGI、KSF、KPIの関係性を復習すると共に、目標設定によって人の心理や行動がどう変化するかを、いっしょに考える時間にできればと思います。
※クリエイティブ職は、直接的な組織の売上への貢献度が測りづらく、単純に効率性だけを追い求めると「品質」の視点が失われてしまうというトレードオフがあります。ここに対して、どんな考え方や仕組みをつくり取り組んだら良いのか。結論はありませんが、ディスカッションする場になりました。
参加者の反応
「目標と指標の関係、知れば知るほど大切なことだと思いました。
正直、あまり意識せず仕事をしているのが現状です。
自分の人件費がどこに含まれているのか、商品・サービスの原価や利益はいくらなのか、理解しているかいないかで行動も変わってくると思うので、意識していければと思いました。」
「どんな目標を持てば、上手に売上に貢献しながら自分のキャリアを積み上げていけるのか?という話で、自分はまだ組織から与えられた目標に対し、プロセスやゴールイメージがぼんやりしている状態だと感じました。
どんなプロセスを辿ればいいのかも明確ではないように思うので、どうしたらいま気になっている課題や抱えている問題が解決できるのか、考えていければと思います。」
「坂上さんとの個別面談(1on1)の中で、一緒に個人目標を立てる時間をつくっていただいてますが、いままで、自分の『これが出来ていない』ということは分かっても、『それをどうすれば改善出来るのか、何をすれば良いのか』が分からず、フリーズしてしまうことが多かったと思います。
『このスキルを伸ばす』という目標を立てた後、『この課題をクリアする』や『不足している情報・知識を手に入れる』といった具体的な行動に変わったので、今回の勉強会の内容は、とても理解が進みました。
まだ自分の中で「どんなスキルが必要で、どこまで出来なければいけないのか」が手探りな状況なので、スキルレベルが数値化された『通信簿』があったらいいのになと思いました。」
「質疑応答の時間に、2 社のマネジャー同士のやり取りを聞きながら、会社における目標と評価指標の関係を理解すること、経営側から見る難しさを感じました。
クリエイティブにおける評価指標はたしかに難しく、お二人が話されていたように経営層の独自指標や感覚値で判断している組織も多いのかなと思います。」
「Web サイトやパンフレットの制作の仕事において、制作物以前に、組織としてどんな目標を追っているのか。目標と制作物の関係はどういうものなのかを考える視点を持つことが重要と思いました。
私の場合、すぐに制作物を如何に作るかを解決策としがちですが、組織の目標(KGI、KPI)を一度整理・理解した上で、提案できるようになりたいと思います。」
いっしょに学びましょう
ネクストメディアでは、クライアント企業のマーケティング責任者さまや Web 担当者さまに伴走、Web 活用や情報発信の体制づくり、ノウハウ構築をお手伝いしています。
また代表の坂上は、経営者 / Web担当者 / マーケティング担当者 / 広報担当者 / クリエイター / 大学生 / 高校生向けのセミナーや勉強会の登壇を行っています。
興味を持ってくださった方は、お気軽にお声がけください。