「Web制作会社って、どういう視点で選べばいいの?」という質問に回答します
こんにちは、ネクストメディアの坂上です。
今回は、Web サイトを新規で制作する、あるいはリニューアルを検討するにあたり、「どういう視点で、Web 制作者(制作会社)を選べばいいのか?」について、僕なりの答えを紹介します。
この質問、広報担当者の方や中小企業の経営者の方から、本当によく聞かれます。
ただし、クライアント企業さんから聞かれることは少なくて(遠慮されますよね)、もう少しフランクな勉強会の場での話です。
コロナ禍以前は毎月のように Web に関わる勉強会やセミナーに足を運んでいたのですが、その懇親会で毎回と言ってもいいほど質問されました。Web サイトをこれから発注しようと考えている経営陣の方や、広報・Web 担当者の方の参考になれば嬉しいです。
最初に結論を書きます。
御社が「この会社に Web 制作を頼んでよかった」と思える相手の条件は下記 2 点です。
- 御社の事業の魅力や課題をよく分かってくれる(あるいは分かろうとしてくれる)相手
- 内容は専門的であっても、重要なポイントが理解できるように説明してくれる相手
この A, B を満たす相手(制作会社)さんを選ぶと良いと考えています。
より端的に言えば、「話せる相手かどうか」です。
また、これは Web 制作会社だけでなく、広告代理店やデザイン会社など、御社の販売促進や情報発信(コーポレート・コミュニケーション)に関わる業務を委託する相手を選ぶ基準にすると、大きな失敗をしないのではないかと考えています。
なぜ、Web 制作会社を「話せる相手かどうか」で選ぶべきなのか?
Web 制作会社や広告代理店、デザイン事務所を選ぶ際に、その会社や担当者が「話せる相手かどうか」を重視すると良いと考える理由は下記の 3 つです。
- Web サイトは会社や商品の魅力を分かりやすく伝えるメディアだから
- Web サイトを魅力的にするコンテンツは、御社の中に眠っているから
- Web サイト制作や運用には、専門的な知識・技術が使われるから
1 つずつ解説していきます。
1.Web サイトは会社や商品の魅力を分かりやすく伝えるメディアだから
Web サイトは、情報発信ツールであり、顧客や関係者とコミュニケーションを行い、主体的に御社の会社や商品の情報を集めようとするユーザーに、分かりやすく正しい情報を伝える手段です。
Web サイトが御社の魅力を伝え、お問い合わせや売上といった成果につなげる役割を担ってくれるかどうかは、その内容(コンテンツ)で決まります。
- どんな Web サイトにすべきなのか?
- どんな内容を Web サイトに掲載すべきなのか?
- その内容は、どんなふうに表現すべきなのか?
このような問いに対する回答や、お客様に魅力を届けるための方法を、一緒に考えてくれるパートナーとなる Web 制作者は、まず御社とコミュニケーションがしやすい「話せる相手」であるほうがよいのです。
2. Web サイトを魅力的にするコンテンツは、御社の中に眠っているから
「話せる相手」かどうか、の具体的な 1 つ目の条件は、「A. 御社の事業の魅力や課題をよく分かってくれる(あるいは分かろうとしてくれる)相手かどうか」です。
会社の Web サイトであれば、多くの場合、御社の会社がどんな事業を行っているのか、その事業は何故、どんな背景で創業し、お客様にどのように喜ばれているのか。
そして、まだ見ぬ未来のお客様に向けて、魅力的に映るよう、正しく価値を伝えることが求められます。
いっぽうで、自分の良い点や改善点を客観的に見るのは難しいものです。
僕たちも「自社の強みがよく分からない」「客観的に見て、どんなふうに映るだろうか?」というご相談を多くいただきます。
ただただ「自分たちが言いたいこと」を掲載するのではなく、「お客様が知りたいこと」を加味して「伝わるコンテンツ」をつくるには、事業主体である御社と、さまざまな企業の Web 制作をお手伝いしている第三者視点を持つ制作会社が、1 つの目標に向かい、協業する必要があります。
ですから、協業のパートナーは、御社の事業に関心が高く、その成果を一緒に追いかけてくれると感じられる相手がよいと思います。
3.Web サイト制作や運用には、専門的な知識・技術が使われるから
現在、Web サイトの制作手法には、非常に多くの技術や専門的な知見が含まれています。
変化の激しい Web テクノロジー、新しく誕生し短期間で多くのユーザーに使われる SNS などの Web サービス。
本業があるなか、日々の業務に追われながら、この技術についていくのは容易ではありません。
地方中小企業であれば、特に専門部署や専任担当をおくことが難しい会社も多いと思います。
ですから、Web サイト制作に関わるすべての技術を完全に理解することができない前提で、でも、その技術を間接的に使いこなすことができるように、サポートしてくれる相手が必要になります。
僕たちの経験上、ビジネスの現場でお客様や成果に向き合っている経営者の方や、責任者の方であれば、「細かな技術は分からなくとも、意思決定や活用はできる」という状態をつくることが可能です。
気になる専門用語や、ツールの活用法など、パートナーになる Web 制作会社に質問をしてみて、分かりやすく回答してくれるか。自社がその技術やツールを活用できるようサポートしてくれるか、確認してみては如何でしょう。
補足:なぜ「Web 制作会社をどうやって選べばいいか」分からないのか?
「Web 制作会社の選び方がわからない」
このようなお悩みは、何年も前から、ずーっと聞き続けている話です。
なぜ、このような悩みがなくならないのか。
僕自身、勉強会やセミナーでの講師活動などを通じて、同業者の方とも話す機会が多いので、改めて考えてみました。
その一つの理由は「看板と中身が必ずしも合致しない」点ではないかと思うのです。
例えば、「ラーメン屋」の看板を掲げたお店であれば、皆さん、入店前に大体どんな味や体験が得られるのか、イメージが付くと思います。
一方で、「Web制作会社」の看板を掲げているお店は、確かに「Web サイト」をつくってくれるのですが、複雑化した Web サイト周辺領域における「得意分野」はそれぞれ異なります。
- デザイン事務所から派生した Web 制作会社で、パンフレットなどの紙ものが得意
- システム会社から派生した Web 制作会社で、システム開発やメンテナンスが得意
- 広告代理店としてマスメディアとインターネット広告の組み合わせが得意
- コンサルティング寄りの会社で、広告や SNS などの活用や分析と改善が得意
などなど。
これらが一体となって、皆さん「Web 制作会社」の看板を掲げているのが今の状況なのではないかと思います。
面倒ではあるのですが、各社の Web サイトで情報収集をすることも大事ですし、今回紹介したように話を聞いてみて、「話せる相手かどうか」を見極めるのも一つの方法ではないでしょうか。
まとめ:Web 制作や情報発信のパートナーは、話せる相手を選ぶとよい
ここまで、「Web 制作者、どうやって選んだらいいのかわからない問題」への回答として、実際に話を聴いてみて「”話せる相手” かどうか」を見極める、という方法を紹介しました。
僕たちが考える “話せる相手” の要素は下記 2 点です。
- 御社の事業の魅力や課題をよく分かってくれる(あるいは分かろうとしてくれる)相手
- 内容は専門的であっても、重要なポイントが理解できるように説明してくれる相手
少しでも参考になれば、嬉しく思います。
なお、実際に発注をする際には「Web 制作に必要な費用」や「Web 制作会社の技術力」も気になる要素です。
けれども、前者の費用については、発注前に見積もりを確認することができます。いっぽうで後者の技術力に関しては、余程問題がある場合を除き、発注側が複数社の技術力を比較・診断する知見が社内に無いことが多いのではないでしょうか。
ですから、コミュニケーションがしやすく信頼できると感じる相手(会社や担当者)を選び、一緒に課題や解決策を明らかにし、意思決定に活用できる情報を提供してもらうと良いかと思います。
ネクストメディアでは、お問い合わせをいただいた後の初回のお打ち合わせにて、お話をお伺いするだけでなく、自己紹介をさせていただく時間を取ります。
互いに、何ができて何ができていないか、一緒に課題を解決できるかどうか…を確認する時間をとても大切に考えているからです。
興味を持ってくださった方は、一度お話できれば幸いです。